ネゴシックス単独ライブ
ネゴシックス単独ライブ〜ビックリマンチョコ1人100個まで@新宿THEATERBRATS
ネゴシックスさんの東京進出初単独ライブ。落合記念館でご一緒させていただいたし、最近単独ライブを観にいけてなかったのでチケットを前日に購入。チケットぴあは前日でもコンビニかえるようになったんですね。便利なことだ。
単独ライブで、エンタでは観られない新しい新機軸が観られるかなぁと思い期待していったが、あまり得られず。
ライブの頭とお尻はエンタのネタと同じタイプのワンシチュエーションモノボケにつっこんでいくいつものタイプ。
モノを出して様子をみせてそのボケにつっこむかたち。
表面的なボケに対してツッコむその一連の流れを期待してるわけではなく、そのツッコミの後に出るたとえや突発的な衝動でおもわず発せられる単語にわれわれは期待しており、それがネゴシックスの魅力があると考えている。その単語、本人がのればのるほどどばどばでてくるのだが、なんだかヒットする単語は少なかった。
ネタの好みの問題かもしれないのですが、エンタでやってるような一小道具一ボケみたいなスタイルは、段取りが見え、モノをおいしい部分だけ食いちぎって捨ててる感じがあまり好きではないのですが、それ以上に次のボケまで行くのに、「フリを言う」→「道具を取りに行く」→「みせてつっこむ」という一連の流れによってネタに小休止、ブレーキがかかってしまいなんだか損に覚えてしょうがない。
はい、次のボケだしまーす、みたいな感じがして。
そんななかスケッチブックネタ。エンタではできないのかもしれないけどスケッチブックネタのほうがその小休止がない分いろんな飛ばし方が出来るから、本来の力を発揮しやすそうである。
で、そんなことはどうでもいい。
なんか無茶やると思っていったんです。単独ですからぶっ壊しにかかると思ったんですが、なかったですね。
コーナーをコーナーのままやったのは非常にもったいない感じがしました。二次元大喜利とか普通に大喜利するのではなく、どんな手段であろうが絶対勝ってやるという四苦八苦ぶりをみせていく見世物にしたり。2ちゃんネゴとか仕掛け方があまかったり。コーナーという形を利用した大きなコントとして持っていければよかったのにと思いました。
ネゴさんってやっぱり優しい気がする。いいことです。いいことなんですがもっとあざとく生きてほしい。
あ、ネゴさんは東京でじゃれる芸人をいっぱい見つけたほうがいい。大阪にいるときも、番組にでているときも、周りのみんなにかまってもらったりじゃれている最中にすぽーんと鋭いところをついていき、独特の言葉でモーセのように場を開かせることができた。
じゃれるとそこの中で波が生じる。ちゃぷんちゃぷん小さな波が。他の芸人のいたずら・いじりから生じる小さな波をネゴさんは少し大きめに返してあげる。そしたらまた波が来て、波を大きく返してあげる。ネゴシックスは自分から波の発生源になるよりむしろ関係の磁場を大きくする呼応芸人である。
ネタというものは波を生じさせるところからはじめねばならない。ピンであるネゴさんのネタはツッコミというスタイル上お客さんのリアクションにものすごく左右される。
結局、ピンで出演するときは、波の相手が芸人ではなく、お客さんのリアクションでありそれを返していくことでネタを構築していく。すなわち、客のリアクションが悪いとその波を大きく返そうとする呼応芸人のネゴシックスは大苦戦を強いられる。だからすごくネタの入りってナイーブなものなんだなと実感した。