ポツドール「激情」
再演。初演はみていない。ただ、ドラマ版は見た。
もうかれこれ何度もいったことあるのだが、本多劇場が思いのほか広く、最後列での観劇で表情があいまい。困った。
舞台が横に広く、それゆえのっぺりとした印象。昔ル・テアトル銀座でえなりくんの商業演劇をみたときの舞台空間であった。ちなみにそれは二部は観ずに帰った。大和田獏に会えた。
演劇の特徴である密閉感を排してる印象。
大根で殴ったり、おっさんが怒ったりと迫力が後ろまでは伝わらず、テレビドラマのほうがいいと思う瞬間がちらほら。最後列だからということもあるが、あの舞台の幅とかカラッカラの音の配置とかいつもあるポツドールの密閉感・グルーヴ感がない。わざとなくしてる。このだたっぴろい空間で小演劇の利点である囲い込みとスピード感を封じ、今回のこの再演はそれを排して劇場でテレビドラマをやることでどうなるのかをみたんじゃないかと思った。勝手に。
いつもある所作の巧みさ、怒る間合いとかもなんだかいつもと違う感じであった。これはストーリーを知ってしまっているからなのか?気を抜いた瞬間にやってくる怒涛のせめもなかった。
ラストはよかった。生きることの恐怖とこれからも誠実に生きようというきもちがいやがうえでも体を満たした。
満足。