浅田屋

写真家・浅田政志が撮った「浅田屋」。これは自分の家族4人の写真をあるシチュエーションにはめ込んで、軽く言えばコスプレして撮った写真集がある。家族というのは少なくとも16歳、大抵30歳くらいは年の離れた人が結ばれている共同体である。その集団を無理やり他職業の枠組の中に落とし込む。
家族で写真を撮ると、大抵母は母にみえるし、長男は長男に見えてしまう。それは場所も格好も関係ない。しかし、しっかり職業やシチュエーションにはめこむとその関係性が崩れ、4人が横一線に並ぶ。親子の主従関係ではなく仲間の横並びの関係が生まれる。それがなんとも微笑ましい。表情もいいんだろう。いかした家族である。