神田山陽独演会「デュシャンの穴熊戦法」

神田山陽独演会「デュシャン穴熊戦法」 @紀伊国屋ホール

大竹まことがゲストの会。大竹。年をとったのか、ボロがではじめている。本人は大して面白くないけど、お客は喜ぶであろうという理由でみせるサービスのフィルターがバカになってきた。こうやって年をとっていくのかな。何だか寂しいかぎりである。

本編。講談といえば、高校時代に一龍斎貞水を一度だけ見たくらいでその後の一切触れることなく生活していたので、講談=パンパン机叩いてる元気いい仙人髭、の印象しかありませんでした。

今回もハリセンで調子をとり、地語りでテンポよくすすめていくと思いきや、山陽はサイボーグ視点のセリフを中心に話をころがしていき、だからといって演じわけをしてその掛け合いを楽しむ落語のような感じには持っていかず、なんともじれったい状態でした。
それが講談なんだといわれれば講談なのかもしれませんが、なんともいいところを潰してるような気がしてならなかった。

そんな状態でも最後まで楽しめたのは話の構成力だろう。といってもよく漫才とかでも見られるラン・ローラ・ラン(おせち組み合わせ)なのだが、初心者の僕には見やすかったです。

講談の演出家。今回この公演を観にいこうと思った直接の原因はNの方向というユニットの演出家のふじきみつ彦さんが演出をしてるからである。ただ、僕はNの方向をみたことなきゃ、山陽さんの講談も観たことないので何をどう演出したかわかりません。というよりそもそも講談の演出家ってなんだということが頭の中をぐるぐる回っております。

また機会があれば見たいと思う。一龍斎貞水を。