自習室の窓から

図書館の窓から見える。ビルの窓、勉強の合間に飲むペットボトルを上に傾けるたびに眺めていた窓。ブラインドをあけたまま机の上で足を広げる女。ここは学校なのに、研究室なのに、銀行員のような制服を着ていたあの女の人は長い紙を揺らしながら口を開け天を仰いでいた。自然と制服に関しては気にならなかった。薬品会社の女だろう。別に営業のためとは思わない。ただ純粋に服を開いていただけだろう。