Bコース単独ライブ

gyoumuyou2007-07-29


Bコース単独ライブ「ギャグ西遊記」〜ギャグ100コ求めて天竺向かってるよ〜ん!!!〜@新宿モリエール

単独ライブは何をやってもいいと思う。90分から120分ぶっ続けでみせられる機会はそうない。自分達の色、幅、積み重ねをみせることができるのは単独ライブの特権である。単独で、企画とかを途中ではさむ人もいるが、そうするとある一定の緊張感が途切れ、気持ちがフラットに戻ってしまってもったいない。Bコース単独は漫才あり、コントあり、映像ありの90分。しっかり作り物をやってくれるのはありがたい。

漫才。

漫才をやってる最中に話し声がチラホラ。客席に照明を当てることで客の視点が散ってしまっている。この照明、横の友達と顔を見合わせながらBコースの姿を見て楽しんでもらうという状況を作り出してるのならこの試みは成功かもしれない。しかし、一人で見てる人も当然いる。このライブ、客全員に共通して言えることはみんなBコースを観に来ていることである。Bコース友達との座談会の場じゃない。しゃべらせないのが一番である。損するのはBコース本人である。

で、そんな状況の中漫才もすぐに本題に。客が徐々にネタに耳を傾ける状況はなんとももったいなかった。

タケトの突っ込みは欲張らない突っ込みでそつがない。ユニットコントで重宝されたり、大人数でガヤガヤやってるときにいると落ち着く。聴きやすい突っ込みである。

Bコースの漫才はコント入りして「集合!」で二人を呼び込みつっこむ。ボケて、集合で呼び出されて突っ込むまでの間は、他のコンビに比べて当然長くなる。その時間に客は羽生、ナベの心の中で突っ込む。で、タケトの突っ込みがはいる。タケトは変化球を投げないで突っ込むので客の心の中のつっこみと合致してしまうときが多々ある。そのリスクはしょいながらの漫才である。大変だと思う。

で、それはもちろん承知の上でBコースは漫才をやってると思う。ただ、欲を言えば、ボケが吹っ飛んでいて集合をかけて突っ込むまでの間、ボケの描写だけで笑っている状況にもっていけたり、ノーマルなツッコミをしてもベタだけども笑ってしまう、そんな状況に持っていけたりすればいいなと思う。けっして、突っ込みをこねくり回して場を何とかした方がいいなんて思っていない。タケトの素直な突っ込みは必要だ。



Bコースの漫才はスリッパでつっこむ。タケトの落ち着きのある突っ込みはスリッパ音を聞かせるための間とマッチしている。しかし、毎回毎回スリッパでつっこむとノーマルの突っ込みより半テンポ遅れる気がする。言葉と音。二音でつっこんでる状況でなんとなく音が邪魔になるときがある。音で重たくなる。また、小さいボケにも大きいボケにもスリッパでつっこむと見栄えに強弱がなくなるんじゃないかなと思いました。
ただ、客が笑わない空気になりそうなときに、スリッパの音に助けられたりするので諸刃の剣ですね。もうちょっとネタを見てから考えていきたいです。
あと、スリッパを使い始めてから立ち位置が左からタケト、ナベ、羽生という並びに、突っ込みをセンターではなく左に置くという形式に変わった気がする。ツッコミが右に左に体を動かすことをしないことは動きの派手さ賑やかさをみせるチャンスをなくしてる気がする。
「集合!」でBコースの代名詞になるまで続けていってほしいのはあるが、タケトをセンターに語りで漫才していく形も見てみたい。


このライブ、一番印象的だったのは、「深追いをしない」ということである。深追いで失敗したときの蛇足感をださないような道筋をたどり及第点ごえの収まりのよさをみせていた。
キャリアだ。キャリア。ライブ前に演者がいろんな展開を想像していても、本番では一本の道筋しか取れない。羽生さんの一発ギャグにしろ、ぽいぽい剣道にしろ、もうすこしパーソナリティが見え隠れするぐらいまで追い込んだりしたほうがいい気がした。

Bコースはネタでパーソナリティを出してこない。その印象が強かった。
もっと地の部分を出してほしい。キャラにコーティングされた地ではなく、にじみでる地。

トリオギャグ。突っ込みも一緒になってギャグをやる三匹小猿。
せっかく100個という数字が出てるんだったらショーケース化していけばもっといいパッケージになると思います。ギャグのみだけで100個。数字って説得力あるし、ここはどこもない。
Bコースの積み重ねはここである気がする。もっともっと押していってもらいたい。


正直まだまだ書き足りないです。トリオギャグとか、軽快さとベタとか、台本忠実主義とかギャグとかトリオとか。間違っている部分とか考えが青い部分は自分でも承知していますが、書き足りないです。また今度書きます。


最後に、Bコースに出会ったのは中学1年。永遠のガキ三人のBコースが今もガキでいることはうれしいです。10年間わが道を歩んできた人たちなので、若年の戯言には耳を貸さずにこれからもそのままで走り続けてもらいたいです。