偽装窃盗

休憩中、外の自販機でジュースを買おうとすると2台中1台は故障中の張り紙。そこに、ナイススメルが右方から。私、視線をずらすと予想通り黒もじゃおじさん。半袖から見え隠れする紋所に哀愁を感じながら、それはあなたが決めた人生だからと心の中を落ち着かせて現実世界へ。お茶を買おうと悩むふりをしながらも様子が気になるのでチラ見。元任侠はかがみこんで取り出し口から手をさし伸ばして、デザインが新しくなった十六茶をがんがん取り出してました。
「それ、100円で売ってください」という勇気もなく150円で普通に自販機でお茶を買うと、スメルさんは1週間分の十六茶をかかえながらほくほくな表情もみせずにその場を立ち去っていきました。僕はスメルさんの20代のやんちゃな頃を勝手に想像したりして、今の彼の現状と照らし合わせてまたダークになったりしながらも、このダメスパイラルを振り払おうと勢いよく会場へ戻ろうと一歩踏み出したときにふと気付いた。
故障中の紙がない。さっき、自販機はってあった明朝体で書かれた故障中の紙がない。うそん。

スメルサン、わざわざ故障中の紙をはって、十六茶ドロっていたの!?。というか、業者の人になりすましての犯行!?右腕が色とりどりのキャンパスだったあのハンドで!?

とりあえず、ダークな気持ちを吹っ飛ばしてくれたのは感謝。故障中、それは窃盗の合図。