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ナイロン100℃30thSession「犬は鎖につなぐべからず〜岸田國士一幕劇コレクション〜」@青山円形劇場

青山円形は舞台装置の転換は出来ないが、客席が近い分細かいことが出来る。スピード感やダイナミックさをおさえて至近距離で緩慢とした空間をみせていた。
ここで感想で「空間に緩やかなゆがみがあった」と、「ゆがみ」ということばをつかえば、舞台を見てないでレビューを探索してる人はそれなりにこの芝居はおもしろいんではないかとおもってしまう気がする。「ゆがみ」ということばは非常に便利だ。今回の芝居、ゆがんではない。ストレートである。しかし、おもしろかった。
このおもしろさ、岸田國士ありきなのはわかる。ただ、突飛な演出でごまかさずにやったことに対して、見終わった後演出家に感謝したくなった。

ケラの無駄なく敷く状況設定の伏線は今回も顕在。まぁ、芝居の都合上今回は大きな仕掛けにはなっていないが、ひらたく塗るのがうまいと本当によく感じた。

自分は屋上庭園からのり始めた。植本潤はいい雰囲気を持ってる役者であった。またみたい。雀士・萩原はどうでもよかった。みのすけと緒川の絡みについてはまた考える。

〜6月3日まで ナイロン100℃ http://sillywalk.com/nylon/sche.html